【1】が96年デビュー当時の伊達杏子。「DK-96」とも呼ば
れていた。その後、2001年に「DK-2001」【2】にフルモデ
ルチェンジ。昨年Second Life内に登場したアバター【3】
はこの「DK-2001」が原型になっている(C)HORIPRO
『初音ミク』(音声合成・DTMソフト/クリプトン・フューチャー・メディア)や、『アイドルマスター』(アイドル育成ゲーム/バンダイナムコゲームス)のヒットによって、にわかに脚光を浴びる「デジタルアイドル」の世界。だが、今から10年以上前にこの分野を切り開いた先駆者的なアイドルがいる。その名は、伊達杏子。大手芸能プロダクション・ホリプロに在籍する、れっきとした「タレント」である。
伊達杏子が"デビュー"したのは96年、ちょうど恋愛シミュレーションゲーム『ときめきメモリアル』(コナミ)が人気を集め、「バーチャルアイドル」という言葉が世の中に浸透し始めた頃だった。
「当時、最先端だった3D映像技術や、人間の動きをコンピュータ上で再現する"モーション・キャプチャー"という技術を使って、新規事業として何かできないか、というのがキッカケでした。新しいマーケットができるのではないかと」(ホリプロ映像事業部映像制作一部・朝長泰司部長)