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神保哲生×宮台真司 「マル激 TALK ON DEMAND」 第58回

ブータンと水俣市に学ぶ震災後のあるべき日本の姿【中編】

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【前編はこちら】

なぜブータンの人々は幸福を感じるのか?

宮台 キーワードは"自信"です。亜細亜主義の嚆矢・岡倉天心とも親交が深いタゴールは、対華二十一箇条要求を悪しき西欧摸倣だと批判、中国の自信と日本の自信のなさを対比しました。亜細亜主義者には、タゴール同様に本気で欧米はアジアに劣ると考える者がいました。大川周明です。博覧強記な大川は日米開戦直後にNHKラジオで英米文化と英米外交史を講義、『米英東亜侵略史』として出版します。そこで彼は英米のアジア侵略史を語り、欧米列強の野蛮と劣等を言い切ります。背後にあるのは、イスラムを含めたアジア文明への絶対の自信。日本は戦後それを失いましたが、ブータンには今も根付いています。

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