悪しき民主主義に帰結するエネルギー問題の行く末
神保 最後に一点。国内に目を向けると、現在日本の首相は開き直ったように「再生可能エネルギー促進法が通らないのなら、解散も辞さないぞ」と言って、この問題に勝負を賭ける意思を見せています。しかし、原発事故が現在進行形で起きている日本で、首相がドイツから20年も遅れてエネルギー政策を転換すると主張しても、依然として反対意見が根強く残っている。実際、世論調査を見ても、日本では脱原発については支持・不支持に意見が割れてしまっている。世界の人々は、この結果を見て驚いていると思います。ほかの国が福島を見て原発から相次いで撤退している中、当の日本だけはなんとか原発を再開しようとしているわけですから。これは、どう理解すればいいのでしょうか?