──ヤクザ映画のワンシーンでよく見かける「中華料理店」の密会現場。その様子をリアルに描いた作品を映画ライターの前田有一氏に選出いただいた。
【マニア度 5】
■"シメの麺"が飛び散るグロテスク殺人
『DEAD OR ALIVE 犯罪者』(99年/三池崇史)
今回一番のオススメは、哀川翔、竹内力という、ヤクザ映画の2大スターが共演したこの作品。中華料理店で始まるオープニングがすばらしいんです。中国マフィアのボスが食事をしていて、最後の汁麺を完食したところで、入ってきた男たちにマシンガンで撃たれる。その弾が腹を貫通するんですが……さっき食べた麺が、見事に飛び散るわけですよ(笑)。こうしたブラックユーモア溢れる殺人シーンが三池さんらしい。