サイゾーpremium  > 特集  > 主戦場はフィリピンから中国へ移動──臓器...

──6月末、日本国内で久しぶりに、不正な臓器移植事件が発覚した。暴力団関係者の仲介により生体腎移植が行われた本事件だが、ドナーとなった青年は借金のカタに腎臓を売ったことが明らかになっている。その額、300万円。これは安いのか高いのか? 闇の臓器市場を真面目に分析する。

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『中国臓器市場』(新潮社)。

 今年6月、都内の開業医・堀内利信容疑者が、住吉会系暴力団組長・坂巻松男容疑者に計1000万円を支払ってドナーの仲介を依頼し、生体腎移植を受けていたことが発覚、その後臓器移植法違反により関係者が逮捕される事件が起きた。手術に際し、堀内容疑者はドナーと養子縁組をして倫理指針に反しない偽装を施していたことがわかっており、現在はドナー側とレシピエント(患者)側それぞれの執刀医が、偽装縁組・金銭授受の事実を知っていたのか、自身も不当に報酬を得たのではないか、という点で捜査が進められている。また、ドナーとなった青年は組関係者に100万円の借金があり、その帳消しと報酬200万円(実際に支払われたのは10万円)を提示されて引き受けたことが明らかになっている。

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