もちろん怪しい人ばかりではありませんが......『外国人が見た東日本大震災』。
震災後の混乱に乗じようとしているのは、暴力団だけではない。既存の新興宗教団体もここぞとばかりに布教を行い、生活保護費や義援金などからお布施をかすめ取ることが考えられるのだ。専門家は語る。
「特に、高齢者にとってみれば、まだ片付いていなくても、慣れ親しんだ自宅に帰りたいというのが本音。そこを狙い宗教団体がボランティアなどをすることで、高齢者に取り入っていくことは容易に想像できる。さらに、震災により心の傷を抱えている人も多く、宗教団体関係者が『カウンセラー』としての機能を果たすことも考えられる。被災してストレスを抱えている人にとって自分の話を聞いてくれる存在はとても大きく、そうなってしまえばイチコロでしょう」
もちろん、すべての宗教団体がヨコシマな動機を抱えて被災地入りしているというわけではない。しかし、悪質な宗教団体にとって、布教やお布施は暴力団で言うシノギに相当するものであり、中には震災のどさくさに紛れて勢力を広めようとする団体が出てきてもおかしくはないのだ。現地で布教活動を行っているかどうかはわからないが、幸福実現党やサイエントロジー、金光教などの宗教関連団体が被災地で支援活動を行っているという。