それはまさしく、女子アナブームの余波だった。山形県にあるテレビ局の、ひとりの契約キャスターが突如として全国から注目を浴びるようになったのだ。
03年の初夏、ネットの掲示板が発火点となって、夕刊紙や週刊誌などに次々と報じられ、本人の知らないところで巨乳と山形の名産品・スイカを掛け合わせた"スイカップ"というニックネームまで名付けられた。古瀬絵理、NHK山形放送局の番組に出演するようになって、3年目のことである。
──古瀬さんが注目を浴び始めた当時、雑誌媒体を中心に、空前絶後ともいえる女子アナブームが巻き起こっていました。でも、それは民放キー局の女子アナに限ったことで、地方局のアナウンサーがクローズアップされることはありませんでしたよね。