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町山智浩の「映画がわかる アメリカがわかる」 第45回

男が箱庭を作り続ける理由とは? アウトサイダーを癒やす箱庭とハイヒール

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雪に隠れた岩山のように、正面からは見えてこない。でも、映画のスクリーンを通してズイズイッと見えてくる。超大国の真の姿をお届け。

『マーヴェンコール』

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5人の男たちにリンチされ生死の境をさまよったマークは、一命を取り留めるも事件以前の記憶をほとんどなくしてしまっていた。退院後、彼は自宅の裏庭に人形たちの街"マーヴェンコール"を作り始め、その様子を写真に収めていくのだった。
監督/ジェフ・マルムバーグ 出演/マーク・ホーガンキャンプほか 日本での公開は未定


 二次世界大戦中のヨーロッパ。アメリカ海軍のパイロット、マーク・ホーガンキャンプは、ベルギー上空でナチス・ドイツ軍に撃墜され、マーヴェンコールという街にたどり着く。バービー人形のような美女だけが暮らすその街で、唯一の男になったマークは、酒場「破れたストッキング」をオープンする。

「破れたストッキング」には2つのルールを守りさえすれば、連合軍でもドイツ軍でも入ることができる。決して戦闘をしないこと。そして、酒場の場所を誰にも言わないこと。店の中では敵同士が仲良く酒を飲み、美女たちのショーを楽しんだ。

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