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世紀の大物親分をめぐる噂の数々

六代目山口組組長の出所に沸いたマスコミの報道合戦と舞台裏

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――4月9日午前6時、東京・府中市の府中刑務所から六代目山口組・司忍(本名・篠田建市)組長が5年4カ月の服役期間を終え、出所した。

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溝口敦氏の著書『山口組動乱』

「府中刑務所付近には、テレビや新聞はもちろん、通信社や海外メディアまで含めると、約60名の記者やカメラマンが集まっていた。『山口組の司組長が、今出てきました!』という日本語のリポートがあちこちで聞かれたが、海外メディアも自国に向かって生中継をしていたようだ」

 現場に足を運んだ全国紙の記者がこう語るように、準構成員を含め4万人といわれる組織のトップの"社会復帰"に国内外のあらゆるメディアが注目した格好だ。

「司組長を乗せたワンボックスカーが刑務所から出てくるや周囲は騒然となりましたが、撮影ポイントが入り口からかなり遠く、各媒体、ここでは司組長の姿を押さえることはできませんでしたね。府中を出たワンボックスは都内某所に立ち寄り、そこで司組長も身支度を整えたそうですが、品川駅から新幹線で新神戸駅に向かいました。5年4カ月ぶりの大親分の姿は品川駅で初めてカメラに収めることができたそうです」(同)

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