サイゾーpremium  > ニュース  > 社会  > 本橋成一×上原善広 部落産業・屠場の写真...
ニュース
日本で初めて浮き彫りになった屠場の真実

本橋成一×上原善広 部落産業・屠場の写真集は根深いタブーを超えたのか?

+お気に入りに追加

――2011年3月、写真家・本橋成一氏による写真集『屠場〈とば〉』(平凡社)が出版された。1968年、九州や北海道の炭鉱で働く人々を追った写真集『炭鉱〈ヤマ〉』(現代書館)で高い評価を得て、その後も市井の人々に惹かれるままシャッターを押し続けた本橋氏。そんな彼が、意欲的に取り組んだ被写体が"屠場"だった。いわれなき職業差別と身分差別に抗いながら、大阪・松原の屠場で働く人々に迫った最新作について、被差別部落出身のジャーナリスト・上原善広氏が話を聞いた。

1105_uehara.jpg
上原善広氏。

上原善広(以下、上原) 『屠場』を手に取って、最初は文章を読まずに写真だけ見たんです。すると、屠場の中には見覚えのあるタイル張りの床、外観には僕が住んでいた団地が写っている。幼少期を過ごした大阪府松原市の「旧屠場」だと、すぐにわかりました。文章を読むと80年代、松原市営時代の旧屠場から、現在の(南大阪食肉市場株式会社に再編された)新しい屠場まで、約30年間にわたる写真が収められている。これはすごいと思いました。

 それに、タイトルの読ませ方が"とば"なのがいいですね。一般的には"とじょう"と呼ぶことが多いけれど、地元ではこう呼んでいた。毎朝、牛や豚の悲鳴が聞こえてきたことを思い出しました。

本橋成一(以下、本橋) タイトルをつけるときに、屠場のみんなに「"とじょう"にしようと思う」と言ったら、「ちゃんと"とば"と呼んでくれよ」と返されたんです(笑)。

ログインして続きを読む
続きを読みたい方は...

Recommended by logly
サイゾープレミアム

2025年5月号

新・ニッポンの論点

新・ニッポンの論点

NEWS SOURCE

インタビュー

連載

    • 【マルサの女】名取くるみ
    • 【笹 公人×江森康之】念力事報
    • 【ドクター苫米地】僕たちは洗脳されてるんですか?
    • 【丸屋九兵衛】バンギン・ホモ・サピエンス
    • 【井川意高】天上夜想曲
    • 【神保哲生×宮台真司】マル激 TALK ON DEMAND
    • 【萱野稔人】超・人間学
    • 【韮原祐介】匠たちの育成哲学
    • 【辛酸なめ子】佳子様偏愛採取録
    • 【AmamiyaMaako】スタジオはいります
    • 【Lee Seou】八面玲瓏として輝く物言う花
    • 【町山智浩】映画でわかるアメリカがわかる
    • 【雪村花鈴&山田かな】CYZOデジタル写真集シリーズ
    • 【花くまゆうさく】カストリ漫報
サイゾーパブリシティ