──60年代、70年代、80年代それぞれで、ホラーマンガ界にはエポックメイキングな作風の巨匠が生まれた。そのフォロワーは今日に至るまで存在し、中には大ヒット作も。実際の作品のコマをクローズアップし、その伝播力の強さと、ギャグマンガ側の昇華のテクニックを探る。
【60’s】 この顔が日本のホラー絵の代名詞
『14歳』より/小学館(01年)/610円
楳図かずお
55年に貸本マンガ家としてデビュー。60年代には週刊マンガ誌の創刊ブームと共に活躍の場を移し『へび少女』などを生む。95年休筆s。図版は、70年代に入り洗練された楳図独特の叫び顔。どこからどう見ても「怖い」顔は、さまざまな作家によってコピーされている。