──相変わらずな「サッカー協会」のゴーマン招集、好記録が期待できない「マラソンコース」の危険度、さらにはマスコミや開催国、スポンサーの主導で進む「遠泳」「BMX」といった、新競技の選考など、"開幕前に読めば、楽しさ100倍!"な、アノ話を五輪の現場より直送!!
(本記事は2008年8月号掲載のものを再構成したものです。)
サッカー五輪代表チームが空中分解寸前である。事の発端は、オーバーエージ枠(以下、OA枠)として、現役日本代表の大久保嘉人(ヴィッセル神戸)を呼ぼうとしたところ、ヴィッセル神戸側が断ったという"招集拒否問題"だった。まず、これまでの事実関係をまとめると、以下のようになる。
2008年6月上旬、OA枠の最有力候補として大久保の名前が挙がる。その後、日本サッカー協会(以下、JFA)が神戸側にメディカルチェック(選手登録するために、ドーピング検査やケガの状態などを確認する医学的検査)の受診の要請を行う。しかし、同月12日、神戸・安達貞至社長が、サッカー五輪代表・反町康治監督に拒否の意向を伝える。14日、反町監督が大久保に直談判をして、本人に五輪出場の意思を確認。すると今度は、21日になって、神戸幹部と大久保が話し合い、招集拒否というクラブの方針に従うことを求める。24日、安達社長がJFAに出向き、田嶋幸三専務理事、小野剛技術委員長と会談。招集を再度拒否。25日、小野技術委員長が神戸幹部に連絡するも、ダメ押しで拒否──。
この流れを見てもらえればわかるように、神戸側はJFAの再三の要請に対し、ことごとく拒否。いったい何が原因で、神戸の態度がこれほどまでに硬化してしまったのだろうか?