「しゃべるな!」と言われたことを、あちこちでしゃべりまくり、命まで狙われたこともあるというタカス。周囲から怒られる度に「貝になる」と誓うのだが、その放言癖はいまだ健在だ。
12月下旬に行われた、警察ジャーナリスト・黒木昭雄さんのお別れ会。そこで、このページでも何度も批判してきた元「サンデー毎日」編集長・鳥越俊太郎と遭遇。席が席だけに、今日だけは休戦、鳥越はテレビで鍛えた「営業スマイル」で握手を求めてきた。キャスターを目指すなら、山田にも、これくらいのしたたかさが必要だろう。
週刊誌の編集長、とりわけ新聞系週刊誌の編集長がテレビに出るということについて、私は間違っているとは思わない。週刊誌の編集長の余命は決まっている。10年以上もできるわけがない。編集長職を終えたあと、どうするか。役員になるか、編集委員になるか。
いずれにしろ、老兵は去るのみといったイメージである。
身の振り方の一つとして、キャスターへの転身も認めざるを得ない。事実、「朝日ジャーナル」の編集長を務めていた筑紫哲也さんは、キャスターに転身し成功した。鳥越俊太郎は毎日新聞社を辞めるときに「毎日新聞の社長になれないなら、テレビキャスターだ」と豪語した。そういう生き方もあるだろう。
「週刊朝日」編集長の山口一臣は、初めに朝日新聞社のCS局朝日ニュースターの番組に出演し、テレビというものを瀬踏みをしてから、テレビ朝日の『スーパーモーニング』のコメンテーターとなった。朝日という看板のもと、校了後の次号発売直前の毎週金曜日に限定して出演しているあたり、「週刊朝日」の広告塔になろうという志が見て取れる。