──連載「愛のズルむけい地」で、本誌読者にはおなじみの岩井志麻子大先生。奇想天外な行動や濃厚な発言の数々で忘れがちだが、れっきとした山本周五郎賞作家であり、直木賞候補にもなった。そこで、そんな岩井大先生に作家にとって文学賞とはなんなのか? をあらためて聞いてみた。
岩井志麻子先生の『ぼっけえ、きょうてえ』。
文学賞がらみでは昨年末、ポプラ社小説大賞の受賞作『KAGEROU』の話題で一色でしたね。彼は絶対、あの小説で男性ファンが急増しましたよ。セリフに散りばめられたダジャレのレベル、すごくないですか? 男前でサッカー選手で慶應義塾大学卒で嫁が人気歌手で、何もかも完璧すぎて、たぶん同性には嫌われてたでしょう。でも、あの信じられないほどオヤジくさいセンスを堂々とさらけ出す姿勢は、男からもウケまくったはず。以前、黒木瞳が、ブログに「私の得意料理です」と、キュウリを挿しただけのちくわをそのまま自慢げにアップして、女性からの好感度を急上昇させたことを思い出しました。
昨今の文学賞について語るっていうことですけど。私はまったく賞とか文壇とか食いこんでませんから、何を言えばいいのかなぁ。食い込んでるのは韓国警察ぐらいなので。
一応、日本ホラー小説大賞と山本周五郎賞という名前の通った文学賞は過去にもらってます。いまは色モノの道を突き進んでますが、本職は作家なので(笑)。