うちはそもそも、雑誌自体がタブーみたいなものですからねぇ……。タブーな記事を何か挙げろと言われてもって話なんですけど(苦笑)。ただ、以前、ムー編集部から"明治天皇のすり替え説"についての本を出そうとしたことがあったんですよ。少々内容に問題があったらしく、弊社上層部の賢明な判断によって、この企画にはストップがかかったんですけど。実際は「そんなことはなかった」という内容だったのですが、やはり日本は、こうした政治的な記述に敏感ですから。出版できていたら、タブーに挑んだ書籍になっていたと思いますけど(笑)。
ムー(10年7月号)
「ムー」という媒体は、もともと偏見を持たれる雑誌であるからこそ、言いたいことが言える部分があるんです。「ムー」が情報源だって言えば、「なんだ、『ムー』ね」となるじゃないですか。だからある種、うちから発信されていることが、危険を和らげる保険になっている側面はあると思います。そういった意味で今回は、ほかが書いたらマズいけど、うちだから書けたという記事を挙げましょう。7月号の「天皇の金塊とヒトラー 第三帝国の復活!!」という特集内で取り上げた、アルヘン・アルカサール・デ・ベラスコの存在について触れたこの記事が、まさしくタブーです。
昨年、アメリカのコネチカット大学の研究チームがヒトラーのものとされていた頭蓋骨のDNA鑑定を行い、その結果が話題となりました。むしろなんで今までわからなかったんだって話なんですが、その頭蓋骨は性別すら違う、まったく別人のものだったんです。