──どんな組織も内部に「権力闘争」を抱えているものだが、検察のそれは特にエグい。ヤクザ顔負けのヤルかヤラれるかの仁義なき戦いの構図とは──。
検察庁の公式HPより。
【法務・検察主流派vs捜査派】
これは、内部抗争の主要なケースだ。本文でも紹介されているように、99年の則定衛東京高検検事長スキャンダルが噴き出したのは、当時イケイケで鳴らした熊崎勝彦東京地検特捜部長が任期半ばで富山地検検事正に飛ばされるなど、捜査派の解体人事が強行されたことへの意趣返しだったといわれる。
「熊崎特捜部が切り込んだのは、旧大蔵省や日銀、旧防衛庁といった霞が関の聖域。法務官僚経験の長い則定さんの元には数多くの苦情が寄せられ、同じ官僚として捜査派を野放しにすることはできなかった」と法務省関係者。