あの戦場カメラマン・渡部陽一氏が、サイゾーとAPF通信社の共同企画として都内専門学校で開催した「禁断の戦場ジャーナリスト養成講座」に登場、テレビでは語りきれない戦場取材の具体的なノウハウを明かしてくれた。ここでは、ゲスト受講生に芸人のマキタスポーツ氏を迎え、大いに盛り上がった講義の一部を公開。講義の前半は、9月にもアフガニスタンに取材に行ったばかりという渡部氏の戦地報告が行われ、後半は取材に必要なアイテムや心構えなどについて話が及んだ──。
いつもの通り、身振り手振りを交えて熱弁する渡部さん。マキタスポーツさんも圧倒されまくりだった。右下の写真が「渡部陽一の戦場取材用裏アイテム」。左から、スキットル、香水、スクリーンプレイ。(写真/名和真紀子)
サイゾー(以下、サ) では、戦場取材に行くための準備について聞かせてください。まずは、おなじみの服装も取材を重視した格好ですよね?
渡部(以下、渡) はい、僕はいつもこの格好なんです。まずはポケットがたくさんついているカメラマンベスト。細かい持ち物はすべてポケットに収納して、どんなときでも両手をあけて、不測の事態に対応しているんです。小さなカメラ、バッテリー、フィルム、ノート、ペン……どれをどのポケットに入れるかすべて決まっていて、真っ暗な中でもバッテリーやフィルム交換をできるように訓練しています。
サ ベレー帽は、どんな理由ですか?
渡 これは13~14年前に妹からもらったもので、この帽子をかぶっていくと取材が成功する可能性が高いんです。