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──『戦国BASARA』『薄桜鬼』『黒執事』と、カルチャー専門誌にとどまらず、最近では女性誌などでも取り上げられるほど、一種の社会現象となっている二次元作品たちが気になる。社会学的検証を踏まえ、ここ1〜2年で一気に"安定期"に入ったこの現象を、あらためて考察してみたい。

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乙女ゲーム『薄桜鬼』の沖田総司、藤堂平助、原田左之助、土方歳三、斎藤一限定版用イラスト。髪の毛の色や服装など、やや現代風にキャラクターが作られていることも大切とか。(C)IDEA FACTORY/DESIGN FACTORY

 かつてのマンガ誌は、対象とする読者の性別……すなわち、「男性向け」と「女性向け」を明確に分けたコンテンツだった。しかし、近年は「腐女子【編註:BLが好きな女性オタクのこと】ジャンプ」とも揶揄されている「週刊少年ジャンプ」(集英社/以下、「ジャンプ」)をはじめ、明らかに女性ウケを狙った作品を掲載する少年マンガ誌が増えてきている。また、本誌3月号でも取り上げたように、「週刊モーニング」(講談社)や「ヤングアニマル」(白泉社)など、少女マンガ出身の女性作家を連載陣に据えている青年マンガ誌も少なくない。

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