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ゲリラ演劇に演劇の本質を見た!?

【PortB 高山明】──「劇場を捨てよ 町へ出よう」高山明が掲げる新しい芝居のカタチ

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 ギリシャ時代以来2000年以上にわたって行われてきた演劇界で、「舞台がなくても演劇はできます」と気炎を吐く演出家がいる。世界中から演出家や劇団を招聘し続ける演劇祭『フェスティバル トーキョー』において、最も注目を集める演劇ユニット「Port B(ポルト・ビー)」とその主宰・高山明だ。今回上演される『完全避難マニュアル 東京版』は、「JR山手線の各駅周辺29カ所に『避難所』を設定し、そこで都市のコミュニティと観客が出会うシステムを構築する」というとても演劇とは思えない筋書き。はたして具体的にはどんな内容なのか?

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(写真/江森康之)

「この芝居は、芝居の公式ホームページにアクセスしてもらうところから始まります。まず観劇者には、サイトの質問に答えてもらい、その結果によってそれぞれにあった『避難所』の最寄り駅が指定されます。観客が実際にそこに足を運ぶと、いつもの生活では遭遇しないような人々が、それぞれの時間軸で生活をしている。それは、たとえば占い師や作家や路上生活者やある家族など、役者ではなくガチでそこで生活をしている人たち。それを観てもらう──といった作品です」(高山氏)

 このようにPort Bの作品には舞台もなければセリフもない。俳優すらも存在しないこともある。これまでにも、東京・豊島区にあるサンシャインビルの周囲を観客が巡って、旧巣鴨プリズンの過去を解き明かす『サンシャイン62』や、バスツアーの形式で東京とオリンピックの関係を語る『東京/オリンピック』など、都市空間が主人公となる作品を発表してきた。今回の「避難所」にもそんな都市へのアプローチがある。

「東京の時間感覚って、海外では考えられないくらいきっちりしているんです。けれども、僕自身を含めて、そんな『東京の時間』についていけない人は多いはず。今作のテーマは『東京の時間からいかに避難するか』、それを感じ取ってもらえれば」

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