昨年開催時の会場内の様子。混み合っているが、販売・展示されているアートブックを思い思いに手に取って見られた。(写真/高橋宗正)
iPadの国内販売も始まり、ますます注目を浴びている電子書籍。手軽に「本」を買う行為が今後どれくらい浸透するのか議論を巻き起こしているが、そんな流れとは逆行するかのように、手作りの本=ZINE(ジン)をめぐる動きが、今ひそかにアツい。
昨年開かれた、プロ・アマ問わずさまざまなアーティストが自身のZINEを対面販売するというイベント「THE TOKYO ART BOOK FAIR 2009」では、3日間で合計約8000人を集めたという。しかしこの盛り上がり、一体どこから来るのだろうか。
「前回はちょうど商業誌の休刊ラッシュ時期での開催だったので、逆に注目を浴びたということもあるかもしれません。またアートファンに限らず、"紙の本"自体に愛着を持つ一般の方にも、たくさんご来場いただきました」(イベント主催、ZINE'S MATEの広報担当)