──さまざまなメディアで記者クラブ問題を論じてきたジャーナリストの上杉隆氏と、かつて報道合戦の渦中に置かれ、記者クラブを通じた検察のメディア操作を間近に見た堀江貴文氏が語り合った90分。政権奪取後の記者クラブ開放を掲げていた民主党は、なぜその公約を反古にしたのか?
堀江貴文氏
堀江貴文(以下、堀) 省庁記者会見の開放に役人や記者クラブメディアが猛反発してますよね。ヤツらはなんで抵抗してるんですか?
上杉隆(以下、上) 雑誌やフリーの記者が入ってくれば、これまで情報を独占してきた記者クラブメディアにとっては甘い汁が吸えなくなるし、政治家や役人も懇意の記者なら絶対にしないようなスキャンダル報道や厳しい質問をどんどんされることになりますからね。開放しなければ、政治家と役人と記者クラブメディアの三者がこれまで通りに互いの既得権益を守れるという、ただそれだけの話です。
堀 でも、本来ジャーナリスト志望者って、そういう事なかれ主義を嫌う人が多い気もしますけど、そういうシステムの中にいると、変わっちゃうもんなんですか?