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第1特集
"路地"出身者が語る、新しい同和問題とは?

出身者のみ知るタブーの真相 形骸化した被差別部落を歩く

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『日本の路地を旅する』(1680円/文藝春秋)大阪、青森、東京、山口、対馬、長崎、そして沖縄……。自身の出身地である大阪・更池をはじめ、全国津々浦々の"路地"を13年間に渡って歩き、多くの被差別部落の住人たちから聞き取りをした渾身のノンフィクション。

 長らく日本ではタブー視されていた被差別部落だが、同和汚職の摘発などにより、その禁忌性は薄れつつあるようだ。そんな中、全国の部落地区を歩き、その土地柄を描いた一冊の本が出版された。自身も部落地区出身者である同書著者の上原善広氏に話を聞いた。

──上原さんが被差別部落の取材を開始したのは、今から13年前です。

上原 当時は23歳で、全国の"路地"(作家の故・中上健次が被差別部落を指してこう呼んだ)を旅して回り、細々と取材を続けていました。2001年から「実話ナックルズ」(ミリオン出版)で連載(『JDT全国の被差別部落を歩く』)するようになりました。それまでは自費で取材を続けていたので、これはとても助かりましたね。

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