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ある芸人の赤裸裸笑(小)説「ニューヨーク戦記」第8回

寒くても、オーディションのためならエンヤコラ〜えー!? 10時間待ってそのネタ!?〜

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〈前回までのあらすじ〉
コメディと英語を学ぶため、単身ニューヨークへ修行に来た芸人・中牟田。予定通り、コメディスクールに通い、ショーに出る傍ら、語学学校でも何かとヨロシクやっていたりと、順調な留学生活を送っていた。そんな彼に、テレビ出演のチャンスが訪れた──。

 中牟田がニューヨークに来て5カ月ほどたった。コメディのほうは相変わらず好調だった。ショーに出るたび、けっこう笑いがとれる。同じ語学学校に通う日本人が彼のショーを観に来るのも、定番になっていた。日本で一定の知名度があった中牟田は、日本人なら8割方に知られている。それゆえ、好奇心も手伝ってか、やたらと日本人に寄ってこられていた。日本では、本人不在の状況下でスキャンダル報道もあったが、それもまた興味をそそるらしい。「突然アメリカへ留学したお笑い芸人」というのは、ニューヨークにいる日本人がコメディショーに足を運ぶのに十分すぎる動機なのである。

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