コンビニ批判
いまや現代人の生活に欠かすことのできないコンビニエンスストア。流通面におけるその影響力の大きさから、雑誌メディアでは、コンビニ批判はタブーとされてきたが……。
09年は、コンビニ業界にとっては、エポックメイキングな年となった。コンビニ・チェーン本部と加盟店との間のトラブルは、かねてから水面下で続発していたが、それが公に報じられ、議論が起こることはほとんどなかった。しかし、昨年6月、公正取引委員会が、セブン-イレブン・ジャパン(以下、セブン)に対して、加盟店に対する値引き販売の制限は独占禁止法に違反すると判断し、排除措置命令を出したのだ。
コンビニ・チェーンにおいて、本部と加盟店は対等な関係であるべきなのに、実情は異なり、本部による優越的地位の濫用が行われているという指摘は多く、両者の紛争は後を絶たない。値引き制限のほかにも、加盟店は営業時間を強制的に決められ、過酷な労働を強いられていることなどもある。こうした状況を受け、公取委の処分が下されたことと前後して、雪崩を打つように「反・コンビニ本部」的な動きが活発化した。