西谷文和氏。
くだんの事業仕分けにより、税金の使い道について、厳しい目を持つ国民は増えたはずだ。だが、国から5年で最大約50億ドル(約4500億円)もの支援金が拠出される、戦時下のアフガニスタンの現状に関心を持つ者は多くない。大手メディアで扱われる情報が絶対的に少ないのは、単に国民の関心が低いからなのか? イラクやアフガンの現状を伝えるべく孤軍奮闘しているジャーナリストの西谷文和氏に、アフガンの実情と、それをめぐるメディア事情を聞いた。
──我々が大手メディアを通じて知るアフガンの現状といえば、「テロとの闘い」を標榜するアメリカがイラクから撤退させた兵力を、続々とアフガンへ投入しているということぐらいです。実際にはどうなのでしょうか?