(写真/片岡陽太)
「珍しいキノコ舞踊団」というダンス集団をご存じだろうか? 1990年の結成以来、新進気鋭の振り付けが話題となり、日本国内のみならず、フランスやスウェーデンなどでも絶賛されているダンスカンパニーだ。「ポップでキッチュ」と評されるその独特の振り付けで、現代美術家やミュージシャンなどとのコラボレーションも積極的に行うなど、「ダンス」の概念を崩す新しい舞台を生み出している。
「私が思うダンスって、盆踊りだったり、酔っぱらって踊ったりしているような楽しいものなんです。だからなのか、以前、フランスの公演で観客を舞台に上げてみんなで踊るシーンがあったんですが、みんなステージに上がってしまって、客席にほとんど人がいなくなっちゃったことがあって……。そういうのが本当に楽しいんですよ」と語るのは主宰者であり、振付家の伊藤千枝さん。