狩猟の痕跡をとらえた写真集あるいは死ぬことを考える!
(写真/田中まこと)
今年は本をたくさん買って、その中に写真集も何冊かあります。写真家の石川直樹さんと友達になれたので、彼の作品集を買ったりしました。今年出た写真集ではホンマタカシさんの『trails』がおもしろかったです。
彼の仕事は『東京の子供』とか『Tokyo and My Daughter』くらいしか知らなくて、今どんな写真を撮ってるのか興味があってこれを見ました。僕は普段から自分で写真を撮ったり写真集を見たりするのが好きなんですが、関心がない人は写真集をあんまり買わないですよね。特別な見方が必要だと思うのかな。考えないで見ても面白いと思うけど、自由すぎてルールがわかりづらいと思うのかもしれません。特にこれは雪山で狩猟の痕跡を撮影したものですけど、獲物はほとんど写っていない。ほとんど雪山と、そこに落ちた血しか写っていません。最後に動物の死体のアップとか、ベタな終わり方でもない。構成は絵本みたいでキレイです。