──男なら誰でも心の中に存在しているであろう"マイベスト美少女"。そこで、小説、マンガ、映像、格闘技など各界の"美少女通"たちにご登場いただき美少女を指名! その胸に秘めた美少女への想いを、心ゆくまでぶちまけてもらった。
二次元で恋したれむちゃんのエロさは忘れられません
[海猫沢めろん的My Best Beautiful Girl]
綾小路麗夢(あやのこうじ・れむ)
80年代半ばに人気を博したオリジナルビデオアニメ『ドリームハンター麗夢』の主人公。他人の夢の中へ入る能力を持ち、悪夢に悩まされる人々を救う謎の少女。
最初にハマったのが『きまぐれオレンジ☆ロード』の鮎川まどか。そのせいか、二次元萌えなんですが、好きなキャラの傾向はバラバラですね。だから正直、特定の誰かを好きになる自分が想像できない。子どもの頃好きだったのは、エロいキャラが多かった。「スーパーリアル麻雀P2」のショウ子さんとか。
そんな中でも、あえて最高の美少女を選ぶなら、中学時代一番好きだったアニメの『ドリームハンター麗夢』の綾小路麗夢かな。ビキニアーマー姿がやたらとエロかったんです。一応、初恋なんでしょうね。25年前の作品だから、今観るとキツい部分もあるし、もはや初恋の思い出というよりトラウマって感じですけど、今でも時々「ドリームハンター麗夢」でググっちゃうくらいには好きです(笑)。
ただ、当たり前なんだけど、当時は二次元ってコミュニケーションができなかった。『ときメモ』も『ドリクラ』も『いっしょにとれーにんぐ』もまだなかった。以前、阿佐ヶ谷郵便局の窓口でモメているDQNを見かけたんですけど、持っている手紙が「加藤ローサ様宛」だった。そのとき「そ、そうか!手紙が送れるのか!」って衝撃を受けた。返事なんて来ないかもしれないけど、それでも一応、届くんだよね、現実にいる人には。その点、アニメは究極的に一方通行の恋。中学時代、アニメの「行く」ってセリフを切り貼りして、キャラが「イクイクイク」ってしゃべるテープを作ってオナニーするしかなかった身としては、あれはうらやましかったなぁ(笑)。
海猫沢めろん(小説家)
うみねこざわ・めろん。1975年、大阪府生まれ兵庫県育ち。04年、『左巻キ式ラストリゾート』(パンプキンノベルズ)でデビュー。オタク→ホスト→ ヤクザ→デザイナー→小説家という自身の半生を描いた『全滅脳フューチャー!!!』(太田出版)が今月上梓された。