現地タイの新聞に載ったキャラダイン発見時の遺体写真。何もこんな写真載せなくても……。
三沢光晴、マイケル・ジャクソンと衝撃的な訃報にかき消されつつあるが、B級映画ファンにとっては、6月3日に逝去した『キル・ビル』『デス・レース2000年』で知られる俳優デヴィッド・キャラダインの訃報を忘れるわけにはいかない。
キャラダインの死体はロケ先のタイのホテルで発見されたのだが、問題はその遺体の状況。なんと自らの首と性器にロープを巻きつけ、ホテル内のクローゼットに吊られた状態だったのだ。当初は自殺と報道されたが、現地警察に協力した法医学者によって「自慰中の事故死」であることが判明した。
『デス・パフォーマンス』(第三書館)には、自慰死の事例が掲載されている。なかには首を吊って脳内の酸素量を減らし、快感を得るという性癖もあるというのだ。
法医学の専門機関である日本調査会化学鑑識センターによると、「キャラダインさんの事例は、亡くなった状態から自慰中の事故だと類推されるが、自慰行為そのものが直接の死因となっているか断定はできない」とのこと。
また、性教育のパイオニアである岩室紳也氏は「コミュニケーションが希薄になっている現代では、性癖がより自己完結的、密室的になっている。死を意識する機会も少なく、危険な自慰にハマってしまうこともある。今回の事故は教訓にしなければならない」と語る。快楽を追求するのはいいけど、死んでしまったら元も子も……。
(大山くまお)
デヴィッド・キャラダイン
1936年生まれ。アメリカの俳優。70年代のテレビシリーズ『燃えよ! カンフー』での主演をはじめ、数多くのB級作品で活躍した。