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第1特集
セブン-イレブン帝国崩壊への序章 "排除命令""労組結成"で激震中!【3】

最強小売セブン‐イレブンに戦い挑む加盟店オーナーたちの声

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──排除措置命令後の一連の報道では、顔出しで本部批判をする加盟店オーナーが何人も現れた。彼らは、そこまでして何を訴えたかったのか? 今一度、耳を傾けてみた。

■「昔から、セブン-イレブンの体質は変わっていません」

増田敏郎さん
(オーナー歴31年/自営業出身/東京・八王子南口店経営)

 私は、1979年に加盟したかなりの古株なので、「シーラカンス」と呼ばれています(笑)。実をいうと私たちが加盟した頃は、今とは違って、自営業出身者のオーナーがほとんどでしたから、商売に関しては海千山千のツワモノばかりでした。会計帳簿も自分で付ける習慣がありますから、私は加盟して1年目くらいで「ロスチャージ会計」、つまり「廃棄商品が、仕入原価に入っていない」ということに気づき、本部に問いただしたところ、「これはアメリカで使用されている会計方式ですから問題ないんです」という説明を受けました。今回、廃棄商品の原価の15%を本部が負担すると言ってますが、昔も似たようなことがありました。「機会ロス、つまり売り損じが生じないために、廃棄の原価に関して、月額3万円分は本部が負担するから、もっと商品を仕入れてほしい」と鈴木(敏文・セブン-イレブン会長)さんが、オーナー懇親会の席上で言ったことがありました。本部は、とにかく商品を加盟店に押し込むことしか考えていない。昔から、そうした体質は変わっていません。今もその延長だと思います。

■「お客様が『あんなん詐欺や!』と言ってこられる」

須田康市さん
(オーナー歴11年/会社員出身/大阪・吹田竹見台3丁目店経営)

 私は11年前に脱サラして開業しました。すぐに、廃棄等にチャージがかかるのに気がついて戸惑いましたが、東証一部上場企業がおかしなことをするはずがないと考えました。でも、ネットが普及してきて、この「ロスチャージ会計」は違法であると訴え出て、裁判をしているオーナーたちがいることを知りました【編註:この裁判で、裁判所はロスチャージの存在は認めたが、契約で認められた範囲内ということで、違法性は認めなかった】。この度、オーナー組合が結成されましたが、それぞれが異なる立場にいる経営者を束ねるのは一筋縄ではいかないと思いますが、まずはオーナー同士の横のつながりを持っていくことが大事だと思います。そして、最終的には、本部と加盟店が対等な関係になるF・C(フランチャイズ)法が日本でも制定されるようにがんばりたいと思います。今、私のお店では、角田(裕育氏/本文記事の筆者)さんの書いた『セブン−イレブンの真実』(日新報道)を、出版社から直接50冊仕入れて陳列し、その横に、本部に改善を要求する請願書を置いています。排除措置命令以降、公共の電波でロスチャージの説明がなされ、それを見たお客様が「あんなん詐欺や!」と言ってこられる。半年前は想像すらできなかった事態です。


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