左から、川上氏、吉田氏、南氏。
「インチキ」「胡散くさい」といった目で見られ、世間から誤解されがちな催眠術。そんなイメージを覆すべく、今年1月、吉田かずお、川上剛史、南裕の催眠術のエキスパート3人によって、日本催眠術協会が設立された。振り返れば1995年のオウム事件以来、世間ではオカルト的なものを嫌う風潮が広まり、依然としてその傾向は強い。それだけに今回の協会設立は、大きな意義を持つに違いない。
「テレビやイベントなどでの共演をきっかけにお互い交流があったので、なら3人で協会をつくろうじゃないか、と。団体を作ることで、催眠術への理解を浸透させるとともに、技術を高めるという意義もあります」(吉田氏)
これまでも催眠術師個人が中心となった小規模な集団はあったが、このように複数名が集まって結成された団体は、なんと日本初だという。主な活動内容は、勉強会や親睦会などの定期開催。
日本催眠術協会のウェブサイト
「やはり催眠術に対して、疑念を抱く方もいますので、実際に体感してもらうのが一番ですよね」(南氏)
ということで、筆者も、"腕が曲がらなくなる催眠術"をかけてもらうことに。正直、疑っていたが……アレレ、マジで腕が曲がらない! お見それしました!!
「ただ、こういったショー的要素は、あくまで催眠術のひとつ。今後、団体としては、心理カウンセリングやセラピー的な活用も目指していきたいですね」(川上氏)
知れば知るほど不思議な催眠術の世界。みなさんも、一度体験してはいかがでしょうか。
(秋山純一郎)
日本催眠術協会
日本を代表する催眠術師3名によって結成された団体。現在、一般会員数は50名程度。催眠術師として50年近く活動している吉田氏によれば、「"術"という言葉には非常に深い意味があり、何年もそれに携わり研究し技法を磨いた結果、自分の技となったものを"術"を呼ぶ」のだそうだ。
公式サイト