──2003年にデジタル化が開始されるテレビ放送。いろんなメリットがいわれているけど、なーんかイマイチぴんとこないよね。調べてみると、見えてきた見えてきた。「デジタル化」という名の金脈が......。
地上波がデジタルになることで注目されているのは、画質の向上や多チャンネルによるコンテンツ(番組)の増加だけではない。むしろデジタル化に伴う中継局(アンテナ)などのインフラ整備やテレビ受像器の生産販売など、より大きな経済問題として捉えられている。昨年10月、地上デジタル放送懇談会がまとめた報告書によれば、通信や電気機器はもちろん、出版、化学工業、不動産、金融等関連産業への経済波及効果は10年間で総額約212兆円。毎年21兆円もの大金が地上波のデジタル化で回る計算だ。
なにしろ郵政省の試算では、アナログテレビのチャンネル変更やアンテナの取り換えなど、受信対策だけで最大1040億円もの費用を推計。これが1億台に及ぶ受像器の買い換えとなれば、1台10万円と単純計算しても10兆円が電機メーカーに転がり込む。