ネコ、カタツムリ、タコ、熊……川に流れた覚醒剤でワニ凶暴化!麻薬を食べた動物の進化(?)論

――麻薬をキメているのは、なにも人間だけではない。自然界では当然ながら、動物だって大麻にMDMA、果てはコカインまでも摂取している。人間と同じように動物たちも自身がトリップしている分には問題ないが、時に麻薬という代物は動物たちに異変をもたらすことも……。

◉大麻、覚醒剤、MDMA、コカイン……
麻薬を摂取した10種類の生き物たち

日常的に摂取しているイルカから、実験台にされたタコとゾウ、人間たちが自然に置き忘れたせいで薬物まみれになったワニとクマ……! こちらが麻薬を食べた「動物図鑑」。

(絵/藤本康生 以下同) 

膨らんで威嚇するもおかまいなし!
【1】フグ毒×イルカ

フグにはテトロドトキシンという神経毒が20種以上も含まれており、フグの皮膚から放出されるその毒は、青酸カリの500〜1000倍の毒性を持つとされている。しかし、イルカはその毒を摂取したいからなのか、集団で膨らんだフグを突いて遊ぶ。毒が効いているようには見えず、むしろハイになっているともっぱらの話題だ。


キマると輪になるのはどの生き物も同じ?
【2】ケシの実×ワラビー

ワラビーとはカンガルーを小さくしたような、子育てのための育児嚢を持つ動物。このワラビーがオーストラリアのタスマニア島で、ケシ畑に侵入。モルヒネなど医療用に栽培されていた、ケシの実を誤って食べてしまう。かわいいけど実は害獣なのだ。結果、アヘン成分の効果でハイになり、「輪になって跳び回った」と、報告されている。


飼い主の不届きでペットが被害に
【3】大麻×イヌ

大麻が合法化されているカナダや米国では、大麻由来の製品を誤って食べてしまい、薬物中毒になってしまうペットが続出。意図的に摂取した飼い主と違い、専門家によると「イヌやネコはなぜそんな感覚になるのか分からないまま、方向感覚の喪失や苦痛、不安の症状に見舞われる」という。一方で「ペット用大麻合法化」の声もあるのだとか。


今度なぜか映画化するそうです
【4】コカイン×クマ

1985年、ジョージア州のチャタフーチー国立森林公園で、薬物の過剰摂取により死亡したと見られるクマが捜査員によって発見される。調査によるとこのクマは、麻薬密売業者が投棄したバッグの中に入っていた、34キロの純度95%のコカインを食べていたという。2023年、この実話を元にした映画が米国で公開される。


そもそも下水道に流さないで!
【5】覚醒剤×ワニ

米国・テネシー州の警察は地元住民に「覚醒剤をトイレに流さないよう」に警告。下水処理では水をきれいにできても、覚醒剤までは対応できないのだ……。いずれその水が川に放出されると、覚醒剤に含まれるメタンフェタミンを過剰に摂取したワニが出現してしまう可能性がある。実際、川には覚醒剤で興奮した動物が何匹もいたという。


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