【ZEN-LA-ROCK】批判や誹謗中傷は一種の有名税

――クリエイティブを学び取れ! 気鋭のDTM女子による音楽道場破り

(写真/宇佐美亮)

[今月のゲスト]

ZEN-LA-ROCK(ぜん・ら・ろっく)
1979年、埼玉県生まれ。2004年にソロアーティストとしてデビューを飾り、自身のレーベル〈ALL NUDE INC.〉も立ち上げる。2010年からは自身が主宰するブランド〈NEMES〉を始動させ、音楽活動以外でもアクティブに動く。現在は鎮座DOPENESSとG.RINAとのユニット〈FNCY〉のメンバーとしても活躍の場を広げている。
Twitter〈@ZENLAROCK
Instagram〈@zenlarock

前回はG.RINAさんにお越しいただきましたが、なんと今月は〈FNCY〉数珠つなぎでZEN-LA-ROCKさんが来てくださいました! グループでの活動はもちろん、ソロとして、アイドルグループとして、そして自身が手がけるファッションブランドについても、いろいろとお聞きしました。

AmamiyaMaako(以下、A) これまでシンガー・ソングライター畑で生きてきましたが、この連載を始めてからヒップホップのアーティストの方々とセッションさせていただき、今月はZEN-LA-ROCKさん。ゴリゴリのヒップホップ・アーティストの方なので、見当違いの質問をしてしまったらごめんなさい。

ZEN-LA-ROCK(以下、Z) 俺なんてゴリゴリどころか完璧な草食系でしょ!(笑)見た目はこんな感じですけど、タトゥーも前科もないし、暴力反対の平和主義者です。

A でも、精神面は……。

Z 確かにメンタリティ・ゴリゴリである可能性はあります。

A あはは(笑)。早速ですが、ラップを始めたきっかけから教えていただけますか?

Z 最初はDJからスタートしたんですよ。ラップを始めたのは高校を卒業してから。マイクを握りながらDJをするプレイに憧れていて、シャウトはしていたけどラップではなかったから、そこからちょっとずつラップを実践していくような形で。

A ZEN-LAさんはドスの効いた声が特徴的で、同じ言葉を口に出した場合でも、聞こえ方が変わるなあという印象を受けます。ラップを始めたときからその声だったんですか?

Z ライブのときにガナり続けたことで声がつぶれてしまい、それなりに長い年月を経てこの声に辿り着きました。なので、意識的にこうなりたかったわけではないんです。

A ラップをするとき、前後のメロディを意識して音程や声の出し方を変えたりすることがあるんですけど、ZEN-LAさんは気にされますか?

Z そもそもラップにキーは存在するのか? という考え方なので、聴感的に気持ち悪くなっていなければアリなんじゃないかな。音楽理論とかまったくわからないけど、確実に「ズレてるな。気持ち悪い」という感覚がなければ気にしない。

A 思いきりも必要なんですね。ちなみにリリックはどのように書いていますか?

Z テーマを決めて、それに基づいて書いていくかな。日々面白いと思ったことはメモっているので、それを使ったり、昔のリリックノートを引っ張り出してワードを眺めたりもしますね。死語になってる言葉もあるけど、リバイバルしてる言葉や表現もあったりしますからね。ちなみにまあこさんは最近グッときてる言葉とかあるんですか?

A ジェリーフィッシュ……。

Z 20年くらい前によく見かけた言葉(笑)。

A そうなんですか!(メモ)

Z そう考えると、リリックはソロのときもグループのときも同じかな。例えば「赤」というテーマが決まれば、グループだったらそれぞれが思う「赤」を書く。そこで鎮くんとRINAさんが書いた内容によっては書き直すこともあったり。俺は一番目のヴァースを選ぶことが多いので、2人には「あとはよろしく!」みたいな感覚があったりもします。

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