――最近、CBDという単語を目にした読者がいるかもしれない。大麻に含まれる成分であるが、ハイになるものではなく、それを配合したオイルやクリームが街中のコスメショップで売られ、オーガニック/ウェルネス志向の女性にウケている。ただ、大麻由来ということもあり、法的に問題はないのか――。CBDブームの実情に迫る!
吉川ひなの監修のフレグランス「tiare ala MEDICARE」はCBD配合とのことだが、このCBDは大麻のどの部分から抽出したのか――。ホームページより。
10月某日、訪れたのは東京・渋谷スクランブルスクエア内にある「Biople by CosmeKitchen(ビープル バイ コスメキッチン)」のポップアップストア。オーガニックなものやウェルネス(健康)に関心が高い女性を中心に、「海外セレブも愛用している」として人気のCBD(カンナビジオール)関連商品が、およそ30アイテム並ぶ。店員におすすめの商品を聞くと、「H THINK」というブランドがよく売れているという。中でも、ユズ味のCBDオイル「CBDアイソレートティンクチャー ユズ 30㎖」(税込7370円)はビープル限定商品としてイチオシらしい。
CBDオイルは舌下に直接垂らしたり、食べ物や飲み物に垂らしたりして摂取するもの。店員にその効果を尋ねたところ、こう話した。
「オイルに含まれるCBDの濃度はさまざまで、寝つきが悪い方は高濃度、緊張感やイライラ、不安感がある方は低濃度から始めることが多いですね。小さなお子さんも摂取できて、寝つきがよくなった、ぐずりがなくなったという話を聞いています。とにかくCBD商品は今すごく人気で、美容誌、ファッション誌、アスリート誌などでよく取り上げられているので、女性だけでなく男性のお客様も多いですね」
H THINKの商品には「MADE IN JAPAN」と書かれ、店頭のポップには「有機栽培されたヘンプの茎だけから抽出」とある。店員が続ける。
「すべての商品、“検査”を通ったものなので、安心してお使いいただけます。特に『アイソレート』と表示があるものは、CBDの効果のみ抽出したもの。“検査”しても絶対に引っかかりません」
ショップを出た後、H THINKの公式サイトを見てみると、「米国で有機栽培されたヘンプの茎からのみCBDを抽出」「日本のルールに順守した高品質な米国の原料を使用し、安心安全な日本国内で製品化」(ママ)と書かれていた。ちなみに「ヘンプ」とは、いわゆる“ハイ”になるTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分の含有量が極めて少ない産業用大麻を意味する。