――「ジャニーズJr.を食った」――そう公言して炎上したのは19歳の女性だった。「抱かれた」のではなく「食った」のである。ここでは現役女子大生に集まってもらい、自らの恋愛観を語らってもらうと共に、セックスを能動的に捉える現代女性の心理を、ジェンダー論を研究する田中東子大妻女子大学教授が解説する。
ジャニーズのアイドルは「抱かれたい」から「食いたい」男性像へと変容したのか?(写真はKing&Prince)
[座談会参加者]
A…現役女子大生A(4年生)
B…現役女子大生B(4年生)
C…現役女子大生C(2年生)
今年9月、ジャニーズJr.内ユニット「HiHi Jets」のメンバー、作間龍斗(17歳)と橋本涼(19歳)の寝顔写真および女性関係の暴露がSNS上で拡散された(詳細は別枠)。2人と親密な関係にあると暴露した一般女性Mは、堂々と「(Jr.を)食ったのは事実」と告白。この炎上騒動はウェブニュースなどでも取り上げられ、「ジャニーズの不祥事」として世間一般の目に触れることとなった。さて、このMという女性、実は19歳の未成年であるということは、事情通の間では周知の事実だ。19歳の女性が男性を「食う」と公言する――この事象は若い女性たちのセックス観、ひいては現在進行形で変容しつつあるジェンダー観を表しているのではないか? そこで、本稿では一般女性Mと同世代である現役女子大学生たちが、今回の騒動について、さらに自身の恋愛観・セックス観について赤裸々に語り合った。そして、彼女たちの本音を3つのパラグラフに分け、そこから見て取れる現代女性の“受け身からの脱却と逆襲”ぶりを、ジェンダー論に詳しい田中東子・大妻女子大学教授が考察する。
【Proposition 01】なぜ男を“食いたく”なるのか?
――ジャニーズJr.の流出騒動の際に、当事者の19歳の女子が「橋本を食ったのは事実」という言い方をしてたんですね。それを聞いたとき、セックスするのを「食う」という言い方を女子もするんだ、という驚きがあったんです。上の世代だと「ヤる」とは言っても「食う」とは言わなかった気がして。その一言を取っても、今の若い女子のセックス観はだいぶ違うんじゃないかと思うんですが、みなさんの感覚では普通ですか?