タクシー運転手の狂気は戦争のせい? 米兵のPTSDに迫ったアメリカ映画

前記事では日本兵のPTSDに焦点を当てたが、さまざまなアメリカ映画で心の傷を負った米軍兵士の姿が描かれてきた。その中でも名作と呼び得るのが、以下である。戦争の体験は、このように兵士の精神を破壊していく。
(文/編集部)

DVD『タクシードライバー コレクターズ・エディション』
監督:マーティン・スコセッシ/公開:1976年/価格:1410円(税別)/発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(C)1976 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES,INC.ALL RIGHTS RESERVED.

単なる“中二病”映画ではない!
【1】タクシードライバー

ベトナムから戻った元海兵隊員のトラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)。PTSDによる不眠症で定職に就けず、タクシー運転手として夜のニューヨークを流すが、歓楽街の腐敗を嘆き、孤独と怒りに苛まれていた。そんな中、大統領候補の選挙事務所に勤める女子と親しくなったが、トンデモなデートに誘ってフラれる。すると、闇ルートから銃を入手し、体を鍛え、よりトンデモな計画を企てるのだった。

DVD『ディア・ハンター』
監督:マイケル・チミノ/公開:1978年/価格:1500円(税別)/発売・販売:KADOKAWA
(C)1978 STUDIOCANAL

田舎町と戦場とのギャップ
【2】ディア・ハンター

60年代末、ペンシルベニア州の田舎町の製鋼所で働くマイケル、ニック、スティーヴンがベトナム戦争へ徴兵されることになり、壮行会兼スティーヴンの結婚式が開かれ、親友同士で鹿狩りを楽しんだ。そんな牧歌的光景から一転、話は悲惨な戦場へ。捕虜となった3人は、仲間相手の残酷な拷問ゲーム“ロシアン・ルーレット”を強要され、心に深い傷を負う。本作の主演もロバート・デ・ニーロ。

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2024.11.21 UP DATE

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