【Thirteen13】スウィズ・ビーツ「Echo」のミュージックビデオにも出演する才媛がラップで伝える真義

――自らを“ハイクラスビッチ”と呼称してしまうマルチクリエイター・歌代ニーナが、名義を忌み数に変えてラッパーデビュー。このフロウ、いつしかクセになる……!?

(写真/若原瑞昌・D-CORD)

 スタイリスト、ライター、エディターとしてファッション業界にてキャリアを積みながら、昨年は自ら編集長を務めるインディペンデントマガジン「PETRICHOR」を創刊した歌代ニーナ。その彼女が新たな表現方法として挑戦したのが、なんとラップであった。

「『PETRICHOR』を見たヒップホップ関係者の人たちから『ニーナのメンタルはヒップホップだから、ラップをやってみたら?』ってアプローチがあって、そのひとりがラッパーのGASHIMAさんで、『プロデュースするよ』って言われて。ラッパーデビューなんて、今まで考えたこともなかったんですけど、成功するしないに関わらず、自分の人生のストーリーラインとして超面白いから乗ってみようかと思いました」

 その結果、誕生したのが不吉な数字を背負ったラッパー〈Thirteen13〉(以下、13)というわけだが、中学時代にTOKONA-XやKダブシャインを聴いていた時期があったものの、日本のヒップホップシーンには、一切興味を抱いたことがなかったという。

「今の日本のヒップホップは、フロウもビートも私の好きなタイプではなくて、ユーモアのセンスが足りないんじゃないかと思っていて。私はアメリカのヒップホップもイギリスの音楽も聴くんですけど、笑えないラップは好きじゃないんですよね。ユーモアを差し込むことで、その前後に大事なことはもちろん、辛辣なメッセージも伝えられると思うから、私はそういったラップをしていきたい」

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