厚木飛行場に到着したダグラス・マッカーサー。(1945年8月30日/写真:GRANGER.COM/アフロ)
韓国・仁川にある小高い丘の上に「自由公園」という名の公園がある。清と日本の租界の名残をとどめるチャイナタウンを抜けて丘を登ったところにある、韓国で最初の西洋式公園だ。この場所にダグラス・マッカーサーの像があると知り、立ち寄ってみることにした。朝鮮戦争中の1950年9月15日、ソウルの西方に位置するこの港町にマッカーサー率いる国連軍が上陸し、ソウルを奪還した仁川上陸作戦を記念して57年に設置された像だという。自由公園への改称もこの年のようだ。その名の通り、自由主義陣営のこの地での勝利を記念した公園なのだ。
見晴らしのいい丘の上に立つマッカーサー像は、左手をポケットに入れ、右手に双眼鏡を持って、夕日が沈む仁川港の方角を眺めていた。台座の上にある像を下から仰ぎ見る形で設置されていたこともあって、連合国軍総司令部最高司令官として初めて厚木飛行場に降り立った際の登場シーンを思い起こさせた。