ジャニーズへの“忖度”どうする!?「週刊新潮」を悩ませる“カレンダー利権獲得”問題

『週刊新潮 2018年 10/4 号 [雑誌]』(新潮社)

 ジャニーズ事務所の人気グループ「King & Prince(以下キンプリ)」の来年度のカレンダーが、「週刊新潮」の発行元である新潮社から発売されることを、「週刊文春」(文芸春秋/10月25日号)が報じた。

「週刊新潮」には9月末、年内いっぱいで芸能活動から身を引き、今後は同事務所のタレント育成やプロデュース業などに専念することを発表した滝沢秀明のインタビュー記事が掲載されたが、「文春」によると、そのインタビューが布石だった模様。

 カレンダーの契約がまとまったのは、滝沢のインタビューの掲載号の発売直後。新潮社がキンプリメンバーのファン層にあたる、ティーン向けのファッション誌「nicola」などを発行していることから選ばれたというのだ。

「このところ、ジャニーズは『文春』にスキャンダルを抜かれっぱなし。そのため、苦肉の策として、新潮社とタッグを組み、今後、『文春』で報じられたスキャンダルへの反論をする媒体にしようとしているようだ」(週刊誌記者)

 ちなみに、今年度のカレンダーは、Hey! Say! JUMPが「女性セブン」「週刊ポスト」を発行する小学館、Kis-My-Ft2が「フライデー」「週刊現代」を発行する講談社、Sexy Zoneが「フラッシュ」「女性自身」を発行する光文社に割り振られている。

 とはいえ、いずれの出版社もジャニーズタレントのスキャンダルを掲載することもあるだけに、「週刊新潮」編集部としてもジャニーズとの距離感を測りかねているというのだ。

「急にジャニーズのスキャンダルが誌面から消えてしまったら、同業他社から『カレンダー利権に屈した』と思われることは確実。それだけに、編集部内では『ある程度スキャンダルはやるべき』という声が強いようだ」(出版業界関係者)

 ジャニーズにかつてない“逆風”が吹いているだけに、メディアを屈服させるのはそう簡単ではないようだ。

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