タッキーが後継者に!その時、ヒガシは?マッチは? ジャニーズ事務所の未来

 大手芸能プロの大半は息子や娘など二世が後継者となりすでにスタートを切っているが、未だに正式決定していないのが男性アイドル王国「ジャニーズ事務所」。

「誰が後を継ぐのかは業界内でも最大の関心事。後継ぎによって対応もかわってくる。それほどジャニーズの動向が業界に及ぼす影響力は強い」(民放ディレクター)

 現在も社長はジャニー喜多川(86)。姉のメリー喜多川(91)が副社長。メリー氏の娘・藤島ジュリー景子(52)も副社長と、身内の三本柱で事務所を運営している。とはいえ、ジャニー氏・メリー氏ともすでに高齢。後継者の決定が急がれている。すでに実質、指揮を執っているのは経営の帝王学を母親から学んできたジュリー氏。来年早々にも正式にジュリー氏が社長に就任して実権が移行されると言われている。「それが自然の流れ」と誰もが思っていたところに、「週刊文春」が「ジャニーズの後継者は滝沢秀明(36)」と報じた。

 滝沢も後輩を可愛がっており後継者となるべく動き出しているともいう。

 ジュニア時代からジャニー氏が滝沢を寵愛してきたことはつとに知られている。

「ネットのない時代でしたから、応募してくる子は書類。それをジャニー氏がチェックし、アンテナに引っかかった子を面談して決まる。タッキー(滝沢の愛称)は即座に決まった。当時、ジュニアと呼ばれるデビュー前の子が百人を超えていたなかで、タッキーをリーダーに指名するほどジャニー社長はタッキーを買っていた。その後は“タッキー&翼”でデビュー。後は順風満帆。2010年からは最年少座長として“滝沢演舞場”を新橋演舞場などで公演。舞台の総合演出にジャニー喜多川氏と大きく書かれていたポスターは強烈なインパクトを与えました。傍から見てもタッキーが特別扱いを受けているのはわかります。その舞台も最近はリピーターのファンが大半で、以前ほど盛り上がりは見せていない。それでも定期的に舞台は続いています」(元ジャニーズ関係者)

 後継者を現社長が指名したとなれば、その可能性は高いとは言いながらも業界内は半信半疑だった。そして、文春報道から2週間、「滝沢、演出家転向」が事務所から発表された。舞台関係者がいう。

「ジャニー社長は演出家としてタレントの舞台を育て大きくした。演出家を外から呼ぶのではなく、やはり内部で育てたいという思いが強かったため、演出家としての後継者に滝沢を指名したのだと思う。演出家として勉強しながらゆくゆくは事務所の幹部になっていくのだと思います」

 ただし、事務所の経営となると別問題という声もある。ジャニーズ内には最年長タレントのマッチこと近藤真彦(54)がおり、兼ねてから最有力後継者候補と言われていた。さらに、東山紀之(51)も候補に上がっていた。

「マッチはメリー副社長に可愛がられており、一説にはジュリー政権になったときに、参謀として幹部になるという噂がもっぱらでした。東山は本人も役者や司会業が順調な今、経営者側に入る可能性は薄い。むしろ、“少年隊”で東山と一緒に活動していた錦織一清(53)のほうが可能性はある。最近の錦織はタレント活動よりも舞台の演出家としての活動が増えている。しかも、演出家としてジャニー社長の後継者になると言われるほど、演出は優れている。こうした先輩たちを差し置いてタッキーがトツプの座に付くのか、就いた場合、諸先輩たちがどう出るのか、一般の会社でもあるように、後輩社長と先輩の部下でうまくやっていけるかという問題になるかもしれない」(芸能デスク)

 ジャニーズは姉と弟の2人で会社を大きくしてきた。弟がタレントの発掘から育成。後の売り出し方をメリー氏がやる。テレビ局との交渉からタレントのスキャンダル処理まで一手にやってきた。まさに姉と弟の二人三脚でここまでやってきて成功した。この基本的な体制を崩すことはないという。

 すでにジュリー氏の社長は決定。母親のメリー氏の教えを引き継ぎテレビ局との交渉などを行うと見られている。問題はタレントの育成面を誰がやるかにある。

「元タレントのほうがノウハウもわかり、ジャニー氏のやり方を伝承できる。滝沢の可能性もあるが、マッチのほうが下のタレントからの不平不満を抑えやすい。どちらかが就任するか、それとも2人とも参謀になる可能性もある。ジャニー氏の進言通りにタッキーにするにしても、メリー、ジュリー氏が同意するかどうかもわからない。2人が別の人を押せば、揉める火種になる恐れもある」(民放幹部)

 後継ぎの問題は日本の歴史を見てもわかるように、一筋縄では収まらないもの。ジャニーズの後継者問題はまだまだ波乱含みである。

(敬称略)

二田一比古
1949年生まれ。女性誌・写真誌・男性誌など専属記者を歴任。芸能を中心に40年に渡る記者生活。現在もフリーの芸能ジャーナリストとしてテレビ、週刊誌、新聞で「現場主義」を貫き日々のニュースを追う。

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