――女性マンガ家がそのセックス観を赤裸々に詰め込んだ、エッセイマンガがひそかに人気を集めている。ツイッターで13万ものフォロワーを集める気鋭のマンガ家・いつまちゃんのマンガを読めば、女性のセックス観を垣間見ることができる!かもしれない……?
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現実にはあり得ないような巨乳を揺らしながら、エッチな女子があんなことやこんなことをシてくれて……。男性読者が好むエロマンガといえば、夢と願望がたっぷり詰まったフィクションを思い浮かべるだろう。では、女性が読むエロマンガはどうか? レディースコミックやティーンズラブ、BLなど少女マンガタッチで描かれるフィクションはもちろんのことSNS上で今、特に支持を集めているのがギャグテイストの「実録(風)エロマンガ」である。
2005年に発表された瀧波ユカリによる4コママンガ『臨死!!江古田ちゃん』(講談社)は、派遣女子社員の江古田ちゃんが繰り広げる、悲哀と笑いとエロに満ちた日々を描き、大ヒットした作品だ。女性作家だからこそ描ける、性行為が持つマヌケな一面や男女のセックス観のズレを笑うようなコミカルな作風は、既存のエロマンガの概念を打ち破り共感する女性も多く現れ、以降「女性目線でセックスのおかしみを表現する」といった手法が確立されたように見える。さらに、『江古田ちゃん』以降でヒットした峰なゆかの『アラサーちゃん』(11年/KADOKAWA)も同様のテイストで、シリーズ累計50万部を突破し、このジャンルの需要の高さを感じさせた。そして、最近ではプロのマンガ家でなくとも自身のセックス観を描いた、実録風マンガをSNS上にアップする女性が散見され、出版社もそこに目をつけているという。