――あるときは、新進気鋭の女優。またあるときは、映画監督。その正体は、現役女子大生マルチプレーヤーだった!
(写真/永峰拓也)
「インディーズ映画の若き女王」
どこから呼び始められた称号に、22歳の女優は「自覚はないですね……」と、はにかむ。小川紗良が主演を務めた甲斐博和監督『INNOCENT15』はイギリスやドイツの映画祭でも上映、岩切一空監督による『聖なるもの』は韓国の映画祭で公開されるなど、今やその演技は日本を飛び出した。
さらに、彼女自身がメガホンを取り、映画の監督もこなす。
「母の影響で『ガラスの仮面』を読みながら女優に憧れ、高校から活動を始めました。また、同じ頃に、文化祭や体育祭などの学校行事のドキュメンタリーを撮影して映像の面白さに目覚め、大学では映画サークルに所属して、映画づくりをしています」
これまでの監督作品は「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」「沖縄国際映画祭」などでも上映されており、うるさ型からの評価も高い。実は、現役早大生の彼女は、カンヌのパルムドールを射止めたあの監督から、映画づくりの手ほどきを受けているのだ。