初スキャンダルが不倫じゃなくて本当によかった――【彩芽】とスキャンダル

『剛力彩芽』

4月25日、女優・剛力彩芽の初スキャンダルが報じられた。しかし、その直後元TOKIO・山口達也メンバーの不祥事が発覚し、その勢いにのみこまれてしまう。同様の「被害者」としては、結婚報告をした松田翔太と秋元梢夫妻も挙げられる。


 台無しじゃん! 全部台無しじゃん!!

 剛力彩芽の初スキャンダルの話である。「女性セブン」(小学館)5月10・17日号にて、ZOZOTOWN・前澤友作氏との車中デートを報じられたわけだが、同タイミングで出たTOKIO・山口達也メンバーの「うわさのキッス事件」に世間の注目を一気にもっていかれた感がある。

 デビューから10数年、「25歳までは恋愛禁止」という所属事務所・オスカープロモーションの都市伝説的な掟を頑なに守り、CDを出せば「友達より大事な人」「くやしいけど大事な人」「ワガママは大事な人」など、大事MANブラザーズバンドも裸足で逃げ出す「大事な人」3部作を歌い、踊る。恋に恋い焦がれ、満を持しての恋愛解禁。本人もさぞや浮かれていたであろう。それが、こんな形でかませ犬にされてしまうとは。

 いやいや、本来なら隠しておきたいことなんだから、話題が逸れてよかったじゃない、という向きもあるだろう。だが、果たして本当にそうだろうか? たとえば、誕生日に誰彼構わず「おめでとう」と言われるのが嫌で、フェイスブックの誕生日告知機能をオフにしていたところ、当日は誰からも「おめでとう」と言ってもらえず、若干寂しい気持ちになったという経験はないだろうか? 私はある。そういう意味で、少しくらいイジられたかったと思うのだ、剛力ちゃんも。「『ねえ 君はもう 友達じゃない』って言ったの?」とか、「『友達より大事な人』になったんだよね」とか、はやしたてられたいじゃない。サプライズでAKB48の峯岸みなみが、“剛力ダンス”を踊りながら登場するといった演出も込みで。

 まあ、とにもかくにも唯一の救いは、初スキャンダルが不倫じゃなくて本当によかったという点に尽きる。ただ、お相手の前澤氏には、少々ひっかかるところがあるのだ。交際報道が出るや否や「真剣ですよ!」という「はいてますよ!」以来の安心できる宣言をしたまではよかったが、「ちなみに昔からファンでした」という部分がどうにも解せない。「えっ、じゃあ紗栄子は?」というのもあるが、単純に42歳のおっさんが、25歳の女性に「昔からファンでした」ってなんかキモくない!? 普通40代で「ファンでした」って言われてしっくりくるのは、高橋由美子とか内田有紀とか、よくて広末涼子世代の人たちでしょうよ。だからね、ぶっちゃけファンとかそういうのじゃないでしょと。単純に「カワイイ! 付き合いてー!」って思っただけでしょと。だいたいね、ファンっていうのはね、アナタと剛力ちゃんが付き合っているって知っていても、それでも応援する僕たちみたいな人のことを言うの!(涙目)

 ただ一方で、今回の大役は前澤氏でなければ担えなかったとも思うわけだ。だってね、同じ事務所の武井咲が結婚&妊娠を発表した時なんか、CMや出演予定だった作品の降板等で多額の違約金が発生するなんていわれていたわけじゃない。実際のところはどうか知らないけど、本当だったとしても前澤氏ならポンッと払えそうでしょ。先々のことを考えると非常に頼もしい存在であるわけだ。よしんば、別れちゃったとしてもね、今回のことで次に交際をする男性は、事務所からの風当たりが結構弱まる可能性があるわけだ。1人目の子どもが厳しく育てられる反面、2人目は甘やかされて育つみたいな理屈で。

 そういう1発目の厳しさというのも、成功者ともなれば経験や知識で乗り越えられるというもの。最悪、前澤氏ですら違約金を払うのが「ちょっとキツイ」ということになっても、クラウドファンディングとか立ち上げれば、出資してくれると思うのだ、ファンは。「結婚式に参列できる権」とか「子どもの名付け親権」とか設けてくれれば。

 しょせん、我々のような凡人は、努力して地位を積み重ねても、辞任した新潟県の米山隆一知事のように、なかなかいい女性とめぐり会えず出会い系にのめり込むのが関の山。それはそれで切ないが、ならば人に幸せを託すという生き方も悪くない。はたから見れば「なんでそこまでするの?」と思われるだろう。その時は胸を張ってこう答えるのだ。だって、僕たちにとって剛力彩芽は、『くやしいけど大事な人』なのだから。

西国分寺哀(にしこくぶんじ・あい)
前澤氏より1つ年下の独身中年男性。そのあまりの格差に恥ずかしくなり、年収を聞かれたらランチパック何個分かで答え、煙に巻くようにしている。

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