アプリを駆使して顧客データを蓄積――顧客リストを作り出すナイキの“最先端”戦略

ハイファッション・ブランドが機能性を取り入れるため、スポーツアパレルとコラボを加速させている。一方で、ナイキなどはさらにその先を行く開発を進めているようだ……。

“すべてのアプリは、データ収集のためにある”と言っても過言ではない。こうしたデータを販売に活かしながら、さらにAIなど次世代のテクノロジーに活かしていく戦略をとれるのも、また大手ということか。

 コムデギャルソンなど、ハイファッション・ブランドとの相次ぐコラボ商品発表で、ファッション的な側面にも注目が集まるナイキ。そのグローバル規模での経営戦略は、どう変化しつつあるのか。

 前記事「スポーツアパレルブームから読み解く世界の気分――ナイキのリストラは好調の証明!?スポーツブランドがパリコレ占領中」にもある通り、ナイキが発表している公式なリリースには、「ウィメンズ(女性用用品)」と「DTC(消費者直結型もしくは顧客直販)」の強化が謳われているが、その内実について、「走るひと」の上田氏は説明する。

「世界的にも国内的にも、体調管理やライフクオリティーの向上を目指す女性は増えていますし、増えていく傾向にあります。女性市場の拡大には、ここ数年のランニング、ヨガ、フィットネスブームなども一役買っていますが、まだまだ潜在力があると踏んでいるのでしょう」

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