【クロサカタツヤ×永松繁隆】気がつけばテレビ中継が変わっている!? ストリーミングサービスがマスになりつつある現状

通信・放送、そしてIT業界で活躍する気鋭のコンサルタントが失われたマス・マーケットを探索し、新しいビジネスプランをご提案!

●世界の動画配信売上高・契約数の推移及び予測(出典:IHS Technology)

ネットのストリーミング配信サービスが誕生して以降、さまざまな趨勢はあるものの、着実にその利用者を伸ばしている。特に、スポーツ中継など固定ファンがいるジャンルでは、独自のサービスがオープンしており、有料サービスであっても会員獲得につながっている。2020年には東京オリンピックが控える中で、新たなマスを獲得する分野となっていくのか?

クロサカ 今年からJリーグ全試合の放映権をネットのストリーミングサービス「DAZN(ダ・ゾーン)【1】」が獲得しました。これまではスカパーによるCSのテレビ放送だったのが、ネットのストリーミングに変わるということに加え、さらに契約額が10年で2100億円もの巨額だったことで、日本のサッカーとメディアの関係者に衝撃が走りました。そこで今回は、スポーツビジネスや放映権について詳しい永松繁隆さんをお招きしました。永松さんは以前、大手広告代理店でスポーツビジネス等を手がけられ、FIFAサッカーワールドカップの招致活動ではご一緒させていただきました。

永松 以前、サッカー日本代表のマーケティングをやっていたんですが、日本代表のゲームって、テレビ視聴率が40%を超える、つまり4000~5000万人くらいの人たちが見るコンテンツなんです。それをテレビCMとか広告にして、売っていたんです。要するに、日本代表戦というコンテンツを売っているんじゃなくて、コンテンツを核にできたコミュニティこそが価値の本質なんじゃないかと思うんです。

クロサカ 確かに、コンテンツそのものがお金を生み出すのではなくて、コンテンツの周りのコミュニティの中の人たちがお金を出している。これまで「コンテンツ・イズ・キング」という言葉があって、強いコンテンツこそ偉いという風潮があったけど、それはコミュニティとお金の流れを作り出す力が強い、ということ。今回のDAZNは、このお金の流れそのものを買っちゃったんですね。

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2024.11.22 UP DATE

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