範馬勇次郎のパンチは400トン! 鍛えれば「刃牙」の肉体は手に入る?“筋肉マンガ”を科学的に徹底検証!

――『北斗の拳』『キン肉マン』『魁!!男塾』……。マッチョなキャラクターが登場するマンガは多々あるが、ド迫力の筋肉・筋力で読者を圧倒し、孤高の地位を築いてきたのが「刃牙」シリーズだ。連載25周年を経た同作をはじめ“筋肉マンガ”で見られる肉体と力は、やはり現実的には手に入れられないのか──。科学的見地から、その可能性を問う!

筋肉マンガと呼べる作品たち。25年以上続く「刃牙」シリーズは現在、第4部『刃牙道』が連載中。

“筋肉マンガ”と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。例えば「週刊少年ジャンプ」(集英社)の黄金期を通過した世代なら、『北斗の拳』や『キン肉マン』などを想像するかもしれない。だが、現時点で日本の筋肉マンガを代表する作品を挙げるとすれば、2016年に連載25周年を迎えた板垣恵介の「刃牙」シリーズではなかろうか。

 同作は、主人公である地下闘技場の史上最年少チャンピオン・範馬刃牙が、実の父親にして「地上最強の生物」である範馬勇次郎を超えるべく、さまざまな格闘家と死闘を繰り広げる格闘マンガだ。と同時に、こちらの記事にまとめたように常軌を逸した“強さ”の描写がしばしばネタにされる作品でもあるが、本稿ではそれらをマジメに考察していきたい。

 その前に、日本の筋肉マンガの歩みをざっと振り返ろう。マンガやアニメ、特撮などの描写を科学的に検証した「空想科学読本」シリーズの著者・柳田理科雄氏は、筋肉マンガ史におけるエポックメイキングな作品として『北斗の拳』を挙げる。

「それ以前にも『あしたのジョー』(講談社)や『空手バカ一代』(同)など“男の強さ”を描いたマンガはありましたし、『キン肉マン』も連載が始まっていました。が、筋肉そのものの迫力を描いたのは、『北斗の拳』が最初ではないでしょうか」(柳田氏)

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2024.11.22 UP DATE

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