ついに閉鎖!デタラメ情報を垂れ流し「WELQ」執筆依頼の殺し文句とは?

DeNAプレスリリースページより。

 デタラメな情報を垂れ流していた医療・健康情報サイトの「WELQ」が閉鎖され、12月7日に運営元のDeNAが謝罪会見を開いた。

 同サイトでは専門知識を持たないライターにマニュアルを渡し、ネットでかき集めた情報を加工して記事にする手法を指示していたと報じられている。そんなWELQに関する悪評が、今年の初め頃から医療系ライターの間で広がっていたというのだ。

 医療情報誌などで活躍する医療系の女性ライターが、その実態を耳打ちする。

「今年になってから編集プロダクションや知り合いのライター経由で、記事を書いてほしいというオファーが届くようになりました。執筆の際には『医療ジャーナリスト』という肩書を使うことを要求されましたが、医者や研究者でもないライターがその肩書を使うのは非常にリスクが高いですし、ギャラも安かったのでお断りしました。どうやら医療系ライターには手当たり次第に声をかけていたようで、殺し文句は『顔出ししてもいい』というもの。駆け出しのライターさんなら顔を売るチャンスだと思って飛びつく人もいたかもしれません」

 医療ジャーナリストの肩書を使った場合、その記事が原因で健康被害が発生した場合、ライター自身が訴訟リスクを負うことになりかねない。WELQの記事には必ず「当社はこの記事について責任を負うものではありません」といった注釈が入っており、記事の責任を執筆者に丸投げする姿勢だったが、執筆依頼の時点ですでに責任を回避する気マンマンだったわけである。

「医療系の記事では必ず専門家の監修を付けるのが常識。たとえ私が得意とする分野であっても、編集者さんのほうで専門家のチェックを通してくれるものです。それが当たり前だと思っていたので、監修なしの記事を依頼してくることに驚きましたね。だから、ほとんどの医療ライターはWELQのことを苦々しく思っていたんです」(前出・医療系ライター)

 記事の執筆者に“医療ジャーナリスト”を名乗らせることで、専門家による監修を装うつもりだったのか。サイト本体はすでに閉鎖されたものの、WELQには執筆依頼の過程を明らかにする義務があるはずだ。

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