『君の名は。』大ヒットに隠れているが…のんのタレント力を芸能界は黙殺しても経済界は無視できず!?

『この世界の片隅に』映画公式HPより。

 興行収入で邦画歴代2位を記録するアニメ映画『君の名は。』の陰に隠れているが、ある意味、それ以上の爆発的ヒットとなっているのが、同じくアニメ映画の『この世界の片隅に』だ。

 主演の声優を「能年玲奈」から改名した「のん」務めていることでも話題を呼んでいたが、あらためてNHKの朝ドラ『あまちゃん』で国民的女優になった彼女のパワーに映画関係者は舌を巻いている。

「公開当初の上映規模は63館と、『君の名は。』の6分の1ほど。通常、映画は公開直後が客足のピークで徐々に減っていきますが、同作は客足が衰えず、初週と2週目に動員ランキング10位を記録すると、3週目には6位、4週目には4位と尻上がりに上昇、業界の常識を覆す動きを見せている。制作費は2億5000万円程度でテレビ広告も出せない。しかも、のんは前事務所との契約トラブルのため大手メディアには圧力がかかっているとされており、映画の前宣伝はおろか、大ヒットしていることにも触れるメディアもほとんどない状態。それでいて、この結果ですから、作品が素晴らしいことはもちろん、のんにタレントパワーがある証左でしょう」(映画ライター)

 のんを黙殺する芸能界とは打って変わって、経済界は真逆の反応を見せている。経済ライターも驚きを隠せない。

「『この世界の片隅に』の配給を手がける『東京テアトル』の株価がとんでもなく上昇しています。公開前は118円前後だった株価が、11月28日にはほぼ2倍の235円の高値をつけました。東証一部上場企業の株価がわずか10日ほどで約2倍になるなんてめったにあることではありません。実際、『君の名は。』を配給する東宝は、あれほどのヒットにかかわらず20%ほどの上昇幅に留まっていますから、株式市場では『君の名は。』以上のインパクトを残したといっていいと思います」

 すでに同作は、世界14カ国での上映が決まっている。今話題のピコ太郎は、ユーチューブの映像が世界的ヒットとなったことで大ブレイク。『この世界の片隅に』も世界的大ヒットとなれば、芸能界ももはやのんを無視することはできなくなるはずだ。

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