――ドローン動画の需要が増えれば、その分、ビジネスチャンスへの期待も高まる。ところが、そこに目をつけたスクールビジネスをめぐって、聞き捨てならない噂が聞こえてきた……。
『大人のためのドローン入門』(飛鳥新社)
こちらの記事でも触れた通り、巷では今、いわゆる“ドローン動画バブル”が起きつつあるのだが、長らく空撮に関わってきた業界専門家たちは、この流れをどう見ているのだろうか? 東京都内で撮影用専用機体の輸入販売を行う「イデオロボティクス」の井出大介代表は、ドローンを使った空撮のビジネス事情について次のように話す。
「ドローンで撮影した映像は視聴者の目を引くので、テレビや映画でも重宝されています。ただ、性能の良い機体が誰でも手軽に買えるようになったことで、映像撮影に詳しくない、言ってしまえば撮影素人の方々の業界参入が始まり、クオリティ・撮影価格の低下問題が顕著になり始めています」
テレビ局が制作する報道映像、バラエティなど使い切り番組などは現在、ネットなどで購入可能な20~50万円クラスの機体で撮影した動画で対応することが増えてきているという。結果、高価な機材を揃えている空撮業者ではなく、個人でドローンを所有している“動画の素人”に仕事が流れる現象が起き始めているというのだ。